相続税を大きく左右する「配偶者控除」について解説!

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相続税は、引き継がれる財産の大きさに対応して課税額が決定されます。

しかし基礎控除が一律に適用されるため、実質、課税機会はそれほど多くありません。

 

その他にも様々な控除制度が設けられており、節税を考えている方はその種類の把握や適用を受けるための手続などを忘れないようにしなければいけません。特に重要な控除制度は「配偶者控除」です。

 

配偶者控除とは

配偶者控除は、その名の通り、被相続人の配偶者に対して適用される控除のことです。

 

他の控除に比べて適用機会が多いですし、何より、控除額が非常に大きいという特徴を持ちます。そのため、様々な場面において、配偶者への遺産分割の方法が節税効果を高めるために重要になってきます。

 

控除額の計算式

配偶者控除は、以下の計算式に従って算定します。

 控除額 = 相続税総額 ×(①1億6,000万円 又は ②法定相続分相当 / 課税価格の合計)

 

要は、1億6,000万円まで、あるいは配偶者の法定相続分相当までは納税しなくてもよくなるということです。

 

①②のいずれか多い方を計算式に当てはめることができますので、非常に大きな効果が得られます。

 

また、このことから分かることとして以下が挙げられます。

 

  • 2億円や3億円、それ以上の額を取得しても、法定相続分に従った配分であれば相続税の納付は不要
  • 法定相続分を超える割合で配偶者が取得したとしても、1億6,000万円までであれば相続税の納付は不要

 

なぜ、配偶者控除は高額なのか

他の控除制度だと、数十万円や数百万円程度のものが多いのですが、けた違いにこちらは控除できます。

 

その理由として、配偶者という特別な地位が関係しています。

 

なぜなら被相続人の配偶者であれば実質的にその財産の形成に寄与しており、完全に他人の財産とは言えないからです。

 

また、子へと財産が引き継がれるケースに比べて、2次相続が短いスパンで発生しやすいと言えることも関係しています。
なぜなら、被相続にから配偶者Aへ財産Xが渡って課税され、さらに翌年に2次相続が始まって財産XがAからその子Bへ渡ると、二重に課税されているのと近い状態になってしまいます。

 

これを防ぐという目的もあり、大きな控除額が設定されています。

※なお、相次いで発生する課税を調整するため「相次相続控除」という制度もある

 

なお、節税を狙うのであれば、配偶者控除をフルに活かすのが良いとは限りませんので注意しましょう。

 

1次相続において子Bにも基礎控除は適用されますので、全財産を配偶者Aに渡してしまうと、2次相続において配偶者控除が使えない子Bには大きな納税義務がかされるおそれがあります。

2次相続における相続税について!相次相続控除の内容を解説

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相続税を節税するのは簡単ではありません。ルールがたくさんありますし、複雑なものもあり、しかも、今回の相続だけを考えたのでは理想的な節税は果たせません。重要なのは2次相続まで考慮した対策を取ることです。ここでは2次相続において重要になる「相次相続控除」やその申告について解説します。

 

2次相続とは

まずは2次相続について説明しておきましょう。

2次相続とは相対的なものであり、親から子へ、その子からさらに子へ、という相続が続いた場合、最初の親から子への相続を1次相続とし、その次にさらに子へ起こる相続を2次相続と呼びます。

 

実際は、ここで「親から子へ」とした相続もそれ以前にさらにその親が存在しているため、「1次」や「2次」というのは、ある時点における相続に着目した場合の呼び方になります。

そして、1次や2次などとわざわざ前後を観念するのは、前回の相続の仕方が次回の相続税に大きく影響することに由来します。

 

例えば今発生している相続(1次相続とする)のみに着目して、最大限節税対策を施したとしても、その次の相続(2次相続)で大きく課税されてしまい、トータルあまり節税効果が狙えないということも起こり得ます。

 

相次相続控除の内容と控除割合

2次相続対策に関しては遺産分割協議や被相続人による遺言などでの対応が重要ですが、短いスパンで相続が続いた場合には「相次相続控除」が利用できることがありますので、これを忘れずに活用すべきでしょう。

 

これは、2次相続における被相続人が前回(1次で)納付した税額に関して、一定額の控除が受けられるという内容です。相次いで相続が発生すると、同じ財産に対して課税がなされるのと同等になり、二重課税に近い状態となるため、この制度が設けられています。

 

そこで、控除額は経過年数に応じて計算されます。

控除額は、1年ごとに10%ずつ減額され、前回から年数が経過するほど控除される額は小さくなっていきます。厳密に計算をするには、前回の課税額や取得財産の額、今回取得した財産の額などを整理しなくてはならず、複数の相続人がいる場合にはより計算は複雑になってきます。

いずれにしろ、経過年数が相次相続控除の額を大きく左右する要因です。10年が経過すると差し引くことができる額はゼロになります。

 

相次相続控除を受ける要件

要件は以下です。

  • 前10年以内に1次相続が発生していること
  • 被相続人に対して1次相続の課税がされていること
  • 相続人が相続放棄や相続権の喪失をしていないこと

 

また、自動的に適用されるわけではありませんので、別途書類の作成をして申告しなければなりません。前回の課税に関する情報も必要ですので、1次における申告書控のコピーを添付します。

国外財産を取得した者が知っておくべき「外国税額控除」を解説

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相続や遺贈によって国外から財産を取得した者は、その外国における法律に従って相続税を納付します。しかし日本でも課税がなされ二重課税が生じることがあります。この問題を是正するため、「外国税額控除」という制度が設けられています。

ここではこの外国税額控除の適用を受ける条件や、その額について、解説していきます。

 

外国税額控除の金額

当該控除では、海外ですでに支払った税額が上限となり、日本での納税額を減らすことができるという内容になっています。

実際に控除できる金額は、以下の2パターンのいずれか小さいほうです。

  • 外国で納付した税額
  • 国内での相続税額×(外国にある財産の額/相続人の相続財産の額)

 

そのため、外国で収めた税額が非常に大きかったとしても、そのままその金額が全部引かれるというわけではありません。

国内での税額との兼ね合いのもと、算定されるのです。控除を受けようとするのであれば、各国にある財産の状況は正確に把握しなければなりませんんし、外国での納税額と国内での納税額両方の計算をしなければなりません。

 

控除の要件

また、以下の要件も満たさなければなりません。

  1. 「相続や遺贈」によって外国の財産を取得したこと
  2. 当該財産につき、その外国で「相続税相当の課税」をなされたこと

 

この控除は、そもそも二重課税を避けるために作られた制度です。そのため、要件2にあるように外国で相続税が課税されていなければなりません。名称として「相続税」とされている必要はなく、実質的に見て相続税と評価できるものであればこの要件を満たします。

しかしながら、意外にも、これに相当する課税がなされる国ばかりではありません。

日本では当たり前のように相続時に課税がなされますが、課税されない国も多く存在します。

 

例えばアメリカやフランス、ドイツ、イギリスなどであれば日本同様に課税の仕組みがあります。他方、オーストラリアやカナダ、スイス、タイ、シンガポール、マレーシア、スウェーデンなどでは課税が行われません。

 

また、日本でもそうですが、相続があったからといって実際に納税が求められるのは限られた場面です。数十万円、数百万円程度の財産しかなければ基礎控除等によって納付額はゼロとなることが多いです。

 

アメリカなどの国でも同じような運用をしているところが多く、数億円程度の財産があって初めて課税機会が訪れます。

 

よって、外国税額控除は国境をまたいで活動する資産家にとっては非常に重要な控除であるといえるでしょう。

未成年が財産を引き継ぐ場合は必見!未成年者控除と相続税の話

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いつ相続は開始されるか分かりません。そうすると、未成年の子どもが相続人になることも珍しくありません。また、未成年の者に対して遺言で財産を渡すということも起こり得ます。

このとき、場合によっては相続税が発生するのですが、ぜひ知っておきたい「未成年者控除」というものがあります。以下でその内容を解説していきます。

 

未成年者控除とは

未成年者控除とは、未成年の者だけに適用される控除のことで、相続税の計算において一定額を差し引くことができるというものです。

ただし、財産を取得する者が未成年者でさえあれば常にこの控除が受けられるというわけではありませんので、注意しましょう。

以下で挙げる条件を満たした者でなければなりません。

 

未成年者控除を受ける条件

控除を適用させるためには、以下の要件すべてを満たさなければなりません。

  1. 財産の取得時、住所が日本国内であること
  2. 財産の取得時、20歳未満であること
  3. 財産を取得した者が、法定相続人であること

 

1に関してですが、財産を得た者が一時的に国内居住をしており、さらに被相続人も一時的に国内居住しているケースなどではこの要件を満たしません。

なお、取得時に国内に住所がない者でも、「日本国籍を持つ」かつ「前10年以内に日本で住所を持っていた」のであれば認められます。他にも細かく要件が設定されていますので、日本国籍の有無や前10年に日本に住所を持っていない人などはよくチェックする必要があるでしょう。

 

未成年者控除の計算・控除額

具体的に差し引きできる金額は、年齢によって変わります。

下の計算式に従って算定されるため、20歳から離れるほど、幼いほどその額は大きくなります。 

  控除額 = (20歳 - 年齢)×10万円

 そのため、19歳であれば10万円、10歳であれば100万円、5歳なら150万円ということになります。

 

なお、年数の計算にあたっては1年未満の端数は切り上げて考えます。

例)年齢19歳7ヶ月なら、19歳で計算し、控除が受けられる

 

扶養義務者も恩恵を受けられる

算定した額が未成年者本人の相続税額より大きくなった場合、控除の全額を引ききれません。そのときには、当該未成年者の「扶養義務者」の相続税額からも控除が可能です。

扶養義務者とは、配偶者や親、兄弟姉妹などのほか、叔父や叔母などといった3親等内の親族も含みます。これらの肩書であれば常に該当するわけではありませんが、少なくともこれらの親族であり、扶養の義務が課せられている者でなくてはなりません。

【相続税】障害者控除の要件や控除額、申告に関することを紹介

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相続に伴い大きな財産の移転がある場合、相続税が課されます。

しかし様々な控除の制度があることにより、実際には納税の必要がなくなるケースが多いです。特に基礎控除額や配偶者控除などはよく知られていますが、他にも実はたくさんの控除制度があります。そのため節税をしたい方は、制度をよく知り、不必要に収めてしまうことのないように気を付けなければなりません。

ここでは特に「障害者控除」に関して要件や控除額等の情報をまとめていきます。

 

障害者控除の概要

障害者控除とは、一定の条件を満たす障害者が、相続または遺贈によって財産を取得したときに適用される控除のことを言います。

以下で説明するように、一律ではなく、年齢に対応した形で控除されるという特徴を持ちます。

適用要件

障害者であれば絶対に控除してもらえるというものではありませんので注意しましょう。少なくとも以下の要件を満たさなければなりません。

  • 法定相続人であること
  • 財産を得た時点において障害者であること
  • 85歳未満であること
  • 財産を得た時点において、日本国内に住所を持っている人

上2点に関しては当たり前と言えるでしょう。住所に関しても基本的に問題となることは少ないと思われます。重要なのは85歳未満でなければいけないということです。それら以外の要件を満たしても、85歳の方にはこの控除は適用されません。

 

障害者控除の額

上記要件のうち「85歳未満」が求められる理由は控除額とも関係しています。

以下の計算式を見てみましょう。

 

控除額 = (85歳 – 本人の年齢)×10万円

 

つまり、若い年齢ほど控除額が大きくなるのです。

なお「特別障害者」にあたる方の場合にはこの計算式の「10万円」を「20万円」として計算することになります。

特別障害者とは

そもそもここで言う障害者とは、医師による知的障害者の判定を受けた者や障害者手帳を交付されている方など、客観的な評価に基づいている必要があります。

当然、単なる自己申告では実際にこれらの者と同等の状態にあったとしても要件を満たしません。

 

次に特別障害者ですが、こちらは障害者のうち以下のような状態にある場合に該当します。

  • 事理弁識能力を欠いている
  • 重度の知的障害者と判定された
  • 精神障害者手帳に、等級が1級と記載されている
  • 身体障害者手帳に、1級または2級と記載されている

 

障害者であることが証明できる書類が必要

障害者控除に申告要件はなく、当該控除を活用した結果相続税の納税が不要になる場合、相続税に関する申告そのものが不要になります。

一方で申告を要する場合だと、障害者手帳のコピーなど、相続時典で障害者であることを証明できる書類を添付しなければなりません。

自動的に適用されるわけではない点に注意しましょう。

贈与税額控除って何?贈与をしている方が知っておくべき控除のルールを解説

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現金や不動産、動産など、財産をあげたときには贈与税が課されることがあります。そしてこの贈与税と相続税は、本来別物ではあるものの実は深い関係性を持っています。

実際、一方の課税を免れるために対策を取っても他方が課されてしまうというケースが多いです。また、場合によっては二重に課されてしまうおそれもあります。これを防ぐために重要な制度が「贈与税額控除」です。以下でその内容を見ていきましょう。

 

贈与税額控除は二重課税を防ぐための制度

相続税対策の一つに「贈与」があります。

生前に財産を渡しておくことで相続による財産の移転を少なくし、課税額を下げるというやり方です。しかしこの贈与をしたとしても相続税の計算に含まれるケースがあります。しかも、それが常に贈与税のことを考慮した計算になっているとは限らず、そのままだと二重に課税されてしまうことがあります。

 

例えば贈与税においては基礎控除額である年間110万円までは非課税ですが、110万円以下の贈与をしていたとしても相続直前に行われたのであれば全額が相続税の計算に含まれてしまいます。110万円を超えていた場合には、すでに贈与税を納めているにもかかわらず相続税の納税をしないといけなくなってしまいます。

 

しかし、過剰な負担がかかっている状態ですので、その分を「贈与税額控除」として是正するのです。

二度目の課税機会がやってきたときに活躍します。相続税の金額から、すでに支払った税額を一定のルール内で引くことができます。

 

申告は必要

贈与税額控除は二重課税を避けるために重要な制度ですが、自動的に適用されるわけではありません。そのため、納税者が自ら気をつけて、計算し、申告などの手続をとらなくてはなりません。

税の計算は非常に複雑ですし、様々なルールを知っておかなければ正確な値を算出できません。法改正がなされることも多いですし、昔に知った情報がすでに古くなってしまっていることもあります。

そのため実際に申告する場合には税理士等の専門家にサポートしてもらいつつ、進めることが大切です。

 

なお、こういった手続のことを更正の請求と呼びますが、相続税の申告期限から5年以内であれば有効ですので、急いでする必要はありません。もちろん、証明できる書類等がなくならないうちにできるだけ早く済ませておくべきですが、急いで自分で行うことなく、正確に、確実に行うようにしましょう。

 

贈与税額控除の2パターン

贈与税額控除が登場する場面としては主に2パターンが挙げられます。

1つは「生前贈与加算」が適用されることによる二重課税を避ける場面。もう1つは「相続時精算課税」が関係する場面です。

いずれも、一定額を超えた贈与分につき贈与税をすでに納めていることが条件です。相続時精算課税については期間の制限がないため、かなり昔の課税が問題になることもあります。そのため二重課税を避けるためにも、できるだけ資料は残しておくということが大事になるでしょう。

生前贈与加算にも対策は取れる!節税効果低減への対策方法を解説

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相続税を小さくすることは簡単ではありません。複雑に絡み合っているルールを網羅的に把握しなければなりません。生前贈与加算の制度もそこに関係しています。

そこでここでは、生前贈与加算によって節税効果が低減してしまわないよう、対策方法を解説していきます

 

相続人以外への贈与がポイント

生前贈与加算は、「相続、遺贈により財産を得る者」に対し、「相続が始まる前3年分の贈与」を相続税の計算に含めるという内容です。

一般的な節税対策として知られている生前贈与も、この制度が設けられていることにより一部制限がかかっているのです。3年以上前、かなり計画的に進めておかなければ意味が亡くなってしまい、死期を悟ってから急いで贈与をしたとしても間に合いません。

 

しかし、対策が取れないわけでもありません。

法律で定められているこの対象者以外の者へ贈与をすれば良いのです。

 

例えば被相続人に配偶者と子がおり、その子に、さらに子(孫)がいたとします。

そうすると、基本的にはその孫は相続人となりませんし、当該加算ルールの適用を受けません。

そこで、節税のみに着目をするのでれば、子に対し贈与をしておくのではなく、孫に対して贈与をしておくのが得策と言えます。

 

ただ、冒頭でも説明したように、課税に関するルールは複雑です。

一つの制度の抜け穴を通ることができたとしても、別の制度にひっかかってしまうという例は多いです。実際、孫への生前贈与でもまるまる節税効果が得られるとは限りません。以下の注意点も押さえておきましょう。

 

相続人以外への贈与における注意点

孫でも、「代襲相続人」となることがあります。

例えばその孫の親が死亡している場合、「相続、遺贈により財産を得る者」に該当することになり、生前贈与加算の対象になります。事前に贈与をしていたものの、相続が開始される前3年以内にその子の親(被相続人から見た子)が死亡してしまうと節税の意味がなくなってしまいます。

 

また、孫への贈与で対策を取っている場合には、遺言にも注意が必要です。遺言によってさらに贈与をするのであれば、やはりその孫は「相続、遺贈により財産を得る者」にあたります。

 

孫が生命保険金の受取人とされている場合には注意しましょう。この場合、「遺贈で財産を得る者」としてみなされてしまいます。

 

生活費の仕送りは課税対象外

贈与をした場合には贈与税における課税にも配慮しなければなりませんが、生活費を支援する場合など、一部課税されないものもあります

「扶養義務者」として認められた上で、生活費の仕送りをしていたのであれば、その分は別枠として捉えることができます。具体的には、教育費・結婚費用・出産費用などです。

 

生前贈与加算への対策を紹介しましたが、節税を狙いすぎて親族間のトラブルが生じないようにしなければなりません。受け取れると期待していた財産が受け取れず、関係性が悪化することもありますので、その点も踏まえてより良い形で相続が始まるように準備すべきでしょう。

生前贈与加算とは?相続税対策で注意すべきルールを解説

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引き継がせる財産が大きいほど、納めるべき税金が増えます。

そのため、単純に考えれば、亡くなる前にできるだけ不動産や預貯金などを渡しておくことで節税ができます。

しかしこれを無制限に認めていると税金を徴収するという本来の目的を果たせなくなってしまいます。そこで「生前贈与加算」というルールが設けられています。

 

生前贈与加算とは

相続財産がなければ、当然、相続税はゼロです。

しかしこの場面での課税では、実質面が見られます。つまり、相続開始時に被相続人が持っていた財産ではないものの「実質的に相続財産とみなせるもの」を法律で定めることによって、課税機会を増やしているのです。

生前贈与加算もその観点から設けられたルールの一つで、「相続直前の贈与分を、相続税の計算に含める」という内容になっています。

 

つまり、節税になると思って繰り返していた贈与も、無駄になる可能性があるということです。

 

生前贈与加算が適用される者

この加算ルールが適用される者は「相続、遺贈によって財産を得た者」です。

対象者の幅は広いです。

 

そのため、非課税の不動産や動産だけを得た人や、非課税の範囲で保険金・退職金等を得た人も当該ルールの対象者となります。

逆に、生前の贈与だけを受けており、相続・遺贈による財産取得がなかった人については適用がありません。

 

いつ贈与した分に加算されるのか

加算ルールが適用される範囲は非常に重要なポイントです。

生前贈与加算においては、相続が始まる前3年の贈与が対象です。

つまり、4年前や5年前に贈与をしていたのであれば、節税の効果が見込めます。

 

これだけ前の話であれば、死期を悟って急いで課税を免れるために対処したとは考えにくいですし、過去にさかのぼり過ぎると証拠の散逸により手続が煩雑になってしまうという問題も出てくるからです。

 

よって、相続税対策を取りたい方はかなり前もって、計画的に贈与を行う必要があるでしょう。なお、問題となるのは生前贈与加算だけではありませんので、贈与税やその他のルールも総合的に見ながら対処していく必要があります。

 

贈与税と同じ基準で計算するわけではない点、注意

贈与税は基礎控除額が110万円と定められており、年間この金額以下の贈与であれば基本的に課税はありません。

しかし生前贈与加算が適用されて相続税の計算に含まれる場合、たとえこの控除額以下の贈与であったとしても関係ありません。

 

このように、相続税の計算は複雑で、様々なルールを同時に考えなくてはなりません。不安があるという方は行政書士等の専門家に相談して対策を取るようにしましょう。

遺留分侵害額請求の手続きと大まかな費用

遺留分侵害額請求の手続きの概要と大まかな費用を見ていきましょう。 

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遺留分侵害額請求の手続きと大まかな費用

遺留分侵害額請求の方式

遺留分侵害額請求は口頭でおこなうことができます。
ただし、口頭で相手に伝えても、何ら証拠が残りませんので、書面によるのが好ましく、内容証明郵便などを利用すると良いでしょう。

また、遺留分侵害額請求の相手が任意に支払ってくれるとは限らず、そのような場合は、遺留分侵害額請求の調停を利用することができます。
遺留分侵害額請求の調停が整わない場合、審判へと進んでいきます。

なお、令和元年7月1日より前の相続の場合、遺留分減殺請求により物件返還請求の調停を利用します。

なお、遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年以内、または、相続開始の時から10年以内に行使しなければなりません。

 

遺留分侵害額請求に掛かる費用

遺留分侵害額請求にかかる費用は、家庭裁判所や市区町村に払う費用と、専門家への報酬です。

 

公的機関に支払う費用

まずかかるのは、内容証明郵便の費用です。
調停を利用する場合は、遺留分侵害額請求の調停にかかる費用と戸籍謄本などの取得費用がかかります。

参考:内容証明郵便、遺留分侵害額請求の調停の申し立て費用

  支払先 費用
内容証明郵便 家庭裁判所 郵便の基本料に内容証明料などが加算され、書留
遺留分侵害額請求の調停 郵便局 ・収入印紙1200円分
・連絡用の郵便切手(申立てされる家庭裁判所へ確認要)



弁護士などに依頼する費用

遺留分侵害額請求を専門家に依頼する場合、次の方法が考えられ、それぞれに費用がかかります。

  • 遺留分侵害額請求の内容証明郵便のみ作成してもらう
  • 遺留分侵害額請求調停の申立書を作成してもらう(不随する戸籍謄本を取り寄せてもらう)
  • 内容証明郵便の作成と送付、遺留分侵害額請求調停への移行などすべて依頼する

内容証明郵便の作成と送付、相手との交渉や遺留分侵害額請求調停への出席など、すべてを行えるのは弁護士だけなので注意しましょう。
行政書士、司法書士はそれぞれ業務範囲があるので、報酬が安くても解決まで面倒を見てもらえるわけではありません。
報酬だけでなく、それぞれの専門家に頼める内容を事前に確認してください。

 

遺留分侵害額請求は弁護士に相談するのがおすすめな理由

ここまでで、遺留分侵害額請求の相手や、手続きがわかりましたが、自分で遺留分侵害額請求ができるか、弁護士に相談するほうが良いか、悩むのではないでしょうか。


遺留分侵害額請求をするなら、弁護士に相談するのがおすすめな理由を確認します。

 

遺留分算定の基礎を計算してもらえる

前述のように、遺留分算定の基礎の計算は、意外と面倒な場合もあります。
債務や複数の不動産がある場合は、計算が大変です。
遺留分算定の基礎を計算する前提として、相続財産を全て洗い出さなければなりません。

 

また、生前贈与は、遺留分侵害額請求の対象となるかどうか確定が難しいこともあります。
弁護士に依頼すれば、相続財産の確定から遺留分算定の基礎の計算まで任せることができるので、心強いでしょう。

相手と代理で交渉してもらえる

遺留分を侵害する生前贈与や遺言がある場合、遺留分権利者と受贈者や受遺者の関係性が悪化していることもあります。
見知らぬ他人が遺留分侵害額請求の相手かもしれません。

気まずい相手とシビアな交渉を自分でおこなうのは、大きなストレスです。


客観的に交渉をおこない、優位に運んでくれる弁護士に依頼することをおすすめします。

手続きや裁判が心強い

遺留分侵害額請求の内容証明郵便は、形式だけ本で調べて自分で書くと、何か間違いがあるかもしれません。
また、遺留分侵害額請求の調停になったとき、家庭裁判所という慣れない場所で相手と話し合わなければなりません。

 

これら、遺留分侵害額請求の内容証明郵便作成や、遺留分侵害額請求の調停での交渉すべて、弁護士なら引き受けてくれます
非常に心強いのではないでしょうか。

 

まとめ

数回にわたって遺留分侵害額請求と遺留分減殺請求の違い、遺留分侵害額請求の方法などを見てきました。

 

遺留分を侵害する生前贈与や、遺言そのものは有効です。
しかし、金銭的にも心情的にも、相続人として権利を主張したいと思う方もいるでしょう。


その際はスムーズに交渉が進むようにするためにも、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

 

遺留分侵害額請求を受けてしまった人も、弁護士に相談してみてください。
冷静な話し合いをおこなってもらえるので、精神的・時間的な負担を軽減することができます。

 

遺留分侵害額請求権と遺留分減殺請求権の違い

遺留分侵害額請求権と似た権利で、遺留分減殺請求権があります。

この2つは令和元年7月1に民法が改正されたため、現在は併存しています。

似た部分もある2つの権利ですが、根本的に違う点があるので、見ていきましょう。

 

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遺留分侵害額請求権と遺留分減殺請求権の違い

令和元年7月1日より前の相続の場合

令和元年7月1日に、新しい遺留分侵害額請求というルールが始まっています。
被相続人が亡くなったのが、令和元年7月1より前の場合、遺留分権利者は遺留分減殺請求権を行使することができます。
また、被相続人が亡くなったのがいつかにより、家庭裁判所に申し立てる調停が変わります。

 

なお、遺留分権利者の範囲や、遺留分割合は、遺留分減殺請求権も遺留分侵害額請求権も同じです。

 

遺留分を主張する請求権の違い

  名称 家庭裁判所での調停
令和元年7月1日以降の相続 遺留分侵害額請求権 遺留分侵害額の請求調停
令和元年7月1日より前の相続 遺留分減殺請求権 遺留分減殺請求による物件返還請求権等の調停

 

遺留分減殺請求権は物の返還を求める権利

遺留分侵害額請求権と遺留分減殺請求権の大きな違いは、金銭の支払い請求しか認められないか、物件の返還を求めることができるかという点です。

遺留分侵害額請求権と遺留分減殺請求権の大きな違い

遺留分侵害額請求権 金銭支払い請求権(物件の返還を求めることはできない)
遺留分減殺請求権 物件返還請求権

 

たとえば、被相続人Xの財産は3000万円相当の土地のみ、Xの法定相続人は妻Y、遺留分算定の基礎は3000万円という例で考えます。
Xは友人Aにこの土地を遺贈する遺言を残していました。

 

このケースでは、Yは2分の1の遺留分を害されています。
Yは、この土地の2分の1の権利を自分に戻すように言えるかという点が、遺留分侵害額請求権と遺留分減殺請求権の違いです。

 

Xが令和元年7月1日以降に亡くなったのであれば、Yが行使できるのは遺留分侵害額請求権なので、Aに対して土地の持分を返還するように請求することはできません。
Aに対してできるのは、1500万円相当の金銭を請求することだけです。

 

Xが令和元年7月1日より前に亡くなったのであれば、Yが行使できるのは遺留分減殺請求権なので、Aに対して土地の持分を返還するように請求することができます。

 

対象となる生前贈与・遺贈の範囲

遺留分侵害額請求と遺留分減殺請求の対象は、遺贈または生前贈与です。
遺贈は、遺留分侵害額請求と遺留分減殺請求双方の対象となりますが、生前贈与については、細かな違いがあります。

 

 

対象となる遺贈・生前贈与の範囲

  遺留分侵害額請求 遺留分減殺請求
遺贈
相続人以外の人への生前贈与 相続開始前の1年間の贈与に限る(例外あり)
相続人への生前贈与 婚姻や養子縁組のため、または生計の資本として受けた贈与の場合は、相続開始前10年間におこなわれた贈与に限る(例外あり) 〇(原則)

相続人以外の人への生前贈与は、原則として直近1年のものだけが対象ですが、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知っていた贈与も対象となります。

 

相続人への生計の資本などとして行われた生前贈与は、遺留分侵害額請求と遺留分減殺請求の対象は異なります。
遺留分減殺請求では原則として、相続人への生計の資本などとして行われた生前贈与も対象となります。

 

遺留分侵害額請求は、相続人に対して生計の資本等のために行われた場合、原則として相続開始前10年間の贈与が対象です。

ただし、例外的に、被相続人と相続人双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って、相続開始前10年より前に行われた贈与も遺留分侵害額請求の対象です。

  

遺留分侵害額請求の対象となる財産の計算方法

遺留分侵害額請求の内容や対象がわかりました。
次に、遺留分侵害額請求の対象となる財産の計算方法や注意点を見ていきます。

 

遺留分算定の基礎となる財産の計算方法

遺留分の額を具体的に計算するためには、遺留分算定の基礎となる財産の額を確定しなければなりません。

遺留分算定の基礎となる額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額に、その贈与した財産の価額を加えて、さらに債務の全額を控除することで算出することができます。

相続開始時に被相続人が有していた財産だけでなく、生前贈与を足すことができるということです。

なお、前述の通り、生前贈与はすべてが遺留分侵害額請求の対象ではありませんので、加算できる生前贈与は限られています。

 

計算時の注意点

遺留分を算定するにあたっては、遺留分算定の基礎となる財産の額を評価する基準時が問題となります。
たとえば、遺留分侵害額請求の対象となる生前贈与された不動産が、当時の価格は5000万円、相続開始時は3000万円の価値である場合は、どうなるでしょうか。

 

遺留分権利者にしてみれば、5000万円で評価してほしいところですが、「相続開始時」の価格を基準として、遺留分算定の基礎となる財産の額を評価します

 

また、条件付きの権利または存続期間の不確定な権利は、家庭裁判所が選任した鑑定人によって鑑定してもらわなければなりません。
そのような権利は、鑑定人の評価にしたがって、価格を決めることになります。

 

なお、被相続人が生前に行った有償行為(売買等)であっても、不相当な対価だったときは、遺留分算定の基礎となる財産の額に算入する場合があります

 

当事者双方が遺留分権利者に損害を与えることを知っていたときに限って、対価を控除した額を贈与とみなすことができます。

 

具体的な計算例

たとえば、法定相続人が被相続人Xの子A、Xが全財産を法定相続人以外に遺贈した場合を考えます。
遺留分侵害額請求の対象となる生前贈与された不動産が、当時の価格は3000万円、相続開始時は5000万円の価値だとしましょう。
また、Xには3000万円の預金と2000万円の債務がありました。
このケースの遺留分算定の基礎となる財産の額は以下の通りです。

 

3000万円の預金(被相続人が相続開始の時において有した財産の価額)+5000万円(対象となる生前贈与)-2000万円(債務)=6000万円(遺留分算定の基礎となる財産の額)

 

なお、配偶者と子の遺留分は全体で2分の1なので、Aの遺留分は全体で2分の1、つまり3000万円です。

遺留分侵害額請求権とは?

民法では誰が、どのくらいの割合で相続するかを定めていて、これは、法定相続人と法定相続分と呼ばれています。

しかし、財産を有する人は、誰にどのくらい財産を残すか、自由に決める権利を有しています。

 

生前贈与をする、法定相続人以外の人に遺贈したり、法定相続分とは違う割合で相続させる遺言をのこしたりする権利です。
このような被相続人(亡くなった人)の生前贈与や遺言により、期待した法定相続分を相続できないことがあります。
遺言と法定相続制度の調整のために設けられているのが遺留分という制度です。

 

この記事では、遺留分を害された人に認められる遺留分侵害額請求の権利について詳しく解説します。

遺留分でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

 

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遺留分侵害額請求権とは?

遺留分とは、一定の法定相続人に認められた権利で、遺言との調整役を果たしています。
遺留分が誰にどのくらい認められるか、法定相続分との違いを確認します。

遺留分権利者と遺留分割合

まず、遺留分権利者と遺留分割合を見ていきましょう。

遺留分権利者

遺留分権利者は、兄弟姉妹を除く法定相続人です。
つまり、被相続人の配偶者、子、直系尊属が遺留分権利者となります。
子が被相続人より先に亡くなっている場合、被相続人の孫が代襲相続しますが、孫も子と同様の遺留分が認められます。

 

なお、兄弟姉妹が法定相続人になる場合であっても、兄弟姉妹に遺留分は認められませんので注意しましょう。

 

遺留分割合

次に、遺留分割合を確認します。
「遺留分」と、後述する「法定相続分」は異なりますので注意しましょう。

遺留分割合は、次のようになります。

  • 遺留分を算定する財産の価額の2分の1
  • 遺留分を算定する財産の価額の3分の1(直系尊属のみが法定相続人の場合)

上記の遺留分は、遺留分権利者全体の割合なので、この全体的遺留分に各自の法定相続分を乗じると、個別の具体的遺留分割合を算出することができます。

 

遺留分侵害額請求権

上述の遺留分を害する生前贈与や遺言があった場合、遺留分権利者は遺留分侵害額請求をすることができます。
なお、遺留分を害する遺言も有効であり、遺留分権利者は遺留分侵害額請求をしないこともできます。

 

法定相続人と法定相続分

遺留分の計算には、法定相続人と法定相続分の知識も必要です。
ここで、法定相続人と法定相続分の概要を確認しておきます。

 

法定相続人と法定相続分

遺留分権利者と法定相続人は異なります。
法定相続人は、配偶者、子、直系尊属、兄弟姉妹であり、その順位や法定相続分は以下の通りです。

 

参考:法定相続人の範囲と順位

常に相続人 配偶者(法律上の配偶者のみ)
第1順位 子(養子、婚外子を含み、孫、ひ孫の代襲相続あり)
第2順位 直系尊属(祖父母は代襲相続権なし)
第3順位 兄弟姉妹(代襲相続は甥・姪の1代限り)

この順位とは、「優先」という意味と理解しましょう。
第1順位が優先、第1順位がいなければ第2順位、第2順位がいなければ第3順位の者が法定相続人です。

言い換えれば先順位の者がいる場合、後順位の者は相続できないということです。

法定相続分は、配偶者と子、配偶者と直系尊属、配偶者と兄弟姉妹がいる場合の割合を押さえておくと分かりやすくなります。

 

 

参考:法定相続分

配偶者と子の場合 配偶者が2分の1、子が2分の1
配偶者と直系尊属の場合 配偶者が3分の2、が3分の1
配偶者と兄弟姉妹の場合

配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1

(父母を異にする兄弟姉妹は、父母を同じくする兄弟姉妹の2分の1)

土地の相続税を節税する方法とトラブルを防ぐコツ

土地を相続した場合、小規模宅地の特例を受けられると相続税の節税につながります。
相続税の節税目的のために、生前贈与が利用されるケースも少なくありません。

そこで、土地の相続時に相続税を節税する方法について見ていきます。

また、土地の相続トラブルを防ぐコツも紹介します。

 

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土地の相続時に相続税を節税する方法

特定居住用宅地等の場合は330㎡まで80%減

小規模宅地の特例とは、相続税の計算をする際、一定の条件を満たすと土地の評価額を通常より減額できる制度を言います。

 

相続した土地が「特定居住用宅地等」に該当する場合、その土地の330㎡までであれば、通常より80%減額されます。
特定居住用宅地等とは、被相続人が居住していた家の土地のことです。

 

上記に該当する土地を配偶者が相続した場合、小規模宅地の特例を受けられるため、相続税を節税できます。

 

また、被相続人の子などの親族が相続する場合でも、一定条件を満たすと小規模宅地の特例の適用対象となります。

 

その他、相続財産の土地が被相続人の事業用の土地の場合や賃貸物件の敷地の場合も、小規模宅地の特例の適用対象になるケースがあります。

 

土地を相続する場合、小規模宅地の特定の適用を受けることで、相続税の節税を考えていくのが通常です。

 

 

生前贈与による相続税の節税効果はあまりない

贈与税の配偶者控除制度を利用して夫婦間で生前贈与を行なうと、2000万円までであれば非課税になります。

 

しかし、相続税の節税対策としてはあまり効果がありません。
相続税にも配偶者控除制度が設けられているため、そこでも節税効果が得られるからです。

 

また、小規模宅地の特例を受けられれば、相続税の課税対象外になるケースも多いです。

 

 

土地の相続トラブルを防ぐコツ

相続人間で土地の相続についての話し合いがまとまらず、トラブルになるケースもめずらしくありません。

 

たとえば、相続人のうちの1人が単独で土地を相続しようとしても、それについて他の相続人が不平等だと感じて、話し合いに応じないというのもよくある話です。

 

そこで、土地の相続トラブル発生をどのようにして防げばいいのか、そのコツを解説していきます。

 

単独相続させたい場合は遺言書を残す

土地を相続人の1人に単独で相続させたい場合、平等な形で相続財産を分配できる状態になければ、遺産分割協議の方法によることは困難です。
そのため、あらかじめ遺言書を作成して、土地を相続させる相続人を決めておくことが大切です。

 

遺言書を作成しておけば、相続発生後、原則としてその内容に沿って相続手続きが進められます。
その結果、スムーズに相続人の1人へ土地を相続させることができるのです。

 

遺言書を作成する際には遺留分のことも考える

相続人の1人に土地を相続させるために遺言書を作成する際、遺留分のことも考えなければなりません。

 

なぜなら、相続発生後、遺言書の内容のとおり、相続人の1人に土地の権利を承継させても、他の相続人が遺留分請求する可能性もあるからです。

 

遺留分とは、法律上で保障されている相続人の最低限の相続分を言います。
相続手続きの際、遺留分を侵害された相続人は、相続財産の取得者に対してその旨の請求ができます。

 

相続人の1人に土地を相続させる旨の遺言書を作成する場合、他の相続人の遺留分を侵害しない内容のものにすることが大切です。

 

 

まとめ

土地の相続手続きを行なう場合、その手順、必要書類、費用の他、相続人間での分割方法についても理解しておく必要があります。
また、相続した土地の売却手続きの流れについても把握しておいたほうがいいでしょう。

 

土地の相続手続きでは、相続税が課税されたり、相続トラブルが発生したりするケースもあります。
そのため、相続税の計算方法や節税方法、相続トラブルの事前対策についても知っておきたいところです。

 

土地の相続ではさまざまな知識が求められるため、一般の方が自身で手続きを進めるのは簡単ではありません。
スムーズに土地の相続手続きを進めたいのであれば、専門家の活用を検討してみてもいいでしょう。